私たちの庭には美しい
しだれ桜があります
毎年美しい花を咲かせるしだれ桜
今年の春は少し違っていました
毛虫が越冬から目覚める
春この毛虫が越冬から目覚めました
少し不気味な毛虫
彼らは集団で固まりながら越冬します
さてこの毛虫はご存じですか?
この毛虫が成虫になると・・・
美しいエゾシロチョウになるのです
エゾシロチョウとは
北海道(蝦夷)に生息するシロチョウ科の蝶々
日本では北海道の特産種で北海道では全域に生息しています
北海道以外の地域では見ることができません
幼虫はボケ・サンザシ・ナシ・リンゴ・各サクラ類などの葉を食べます
卵は食草の葉裏に産み付け
幼虫は共同の巣をつくり集団で越冬します
毛虫がしだれ桜の葉っぱを食べまくる
越冬から目覚め
腹ペコの毛虫たち
凄い勢いで桜の葉っぱを食べまくります
桜の花も食べてしまいます
物凄い数なのであっという間に葉っぱがなくなりました
札幌市では以下のように注意喚起をしております
https://www.city.sapporo.jp/hokenjo/f3seikatu/f80mushi/3_okugai/ezosirocyou.html
リンゴやナシの葉も食べてしまうため
農家は害虫として扱っています
私たちのとった対応
きれいに咲いていたしだれ桜
あっというまに花も葉っぱも食べられました
毛虫に襲来されたら皆さんはどうしますか?
①殺虫剤を撒く
②箸などで摘まんでどこかに投げる
③その場で潰す
④何もしないで見守る
多くの人は①~③を選択するようです
私たちは
④何もしないで観察する
を選択しました
なぜ見守るのか
私たちが見守ることにした理由は
昆虫たちは自分たちの食草を全滅させない
蝶々たちの最大の目的は種を残すことです
成長した蝶々たちは
美しく飛び回ります
花の蜜を吸い
晴れの日も雨の日も
懸命に飛び回り
交尾をして
食草に卵を産み付けて
次の種を繋げていき
短い生涯を終えていくのです
自分たちの代だけではなく
次の世代のことも考え
食草となる植物を全滅させることはないだろう
そう思っています
ご覧のとおりしだれ桜はほとんど葉っぱがなくなってしまいました
これでは光合成が出来ず
来年花が咲かないのでは??
そう思う人も多いと思います
でも私たちは信じていました
決して絶滅させないと
私たちは今までの経験・観察から
見守ることにしました
バタフライガーデン
6月
何百匹といた毛虫ちゃんたちがエゾシロチョウとなり
素晴らしいダンスを毎日のように見せてくれました
まさに私たちが目標としていた
バタフライガ―デンに近づいた時でした
その後のしだれ桜
7月
少しずつ葉っぱが出てきました
8月
剪定が必要なくらい
たくさんの葉っぱで覆われた
しだれ桜
私たちの決断は正しかったと思える出来事でした
昆虫や植物から学ぶことは多い
私たち人間は
先祖から引き続いている
この美しい地球を
何世代先の子どもたちのために
引き継ぐ必要がある
自分たちのエゴだけでなく
未来の子どもたちへ
来年も私たちの庭では
美しいしだれ桜と
美しい蝶々たちのダンスが見られることでしょう
Mahalo
KWAK KWAH