アメリカの先住民である
ネイティブアメリカンにとってドラムとは
祈りの唄に添える大切な楽器
彼らはサークル(円)になってドラムを叩きます
「円」は「調和」の象徴
円の中では上も下もなく
皆平等だと考えられています
私たち夫婦は
6月5日と7月22日の2日間かけて
ネイティブアメリカンドラム制作の
ワークショップに参加しました
6月5日の記事はこちら👇
祈りの儀式~スマッジング~
2日目は夏の日差しが眩しいほど
天氣に恵まれました
ネイティブアメリカンドラムを制作するには
曇りがちや少々な雨のほうが良いそうです
皮がすぐに乾燥してしまい
伸びにくくなるためです
2日目も祈りの儀式から始めます
タバコの葉を手に取り
スマッジングを行います
貝にホワイトセージを入れ
火をつけて燻し
フクロウの羽で
煙を仰ぎ身を清めます
東西南北天地6つの方角へ向いて
祈りを捧げ浄化を行います
儀式の後
タバコの葉を地に撒きます
いただくだけでなく
捧げることも重要という考えからです
ネイティブアメリカンの考えでは
自然や人からいただいたものは
預かっているものと考えています
だから物は大切に扱うことを教えられています
太鼓の枠
太鼓の骨格となる
木枠
カエデの木を使用しています
私たちはこのドラムに
「BABI(バビ)」
と名付けました
皮を滑りやすくするため
サンドペーパーで磨きます
ささくれがなくなるまで磨きます
リングへの装飾
太鼓の打面となる皮と
持ち手となる皮を留めるリングに
布を巻いて装飾していきます
家にあるネイティブ柄の布を持参しました
色合いを氣にしながら
妻が布を巻いていきます
太めが良いと
2重に巻いてみました
出来上がり
羊蹄山にピンとが合ってしまった。。。
灰を洗い流す
前回なめした後
約1か月半灰を塗って乾燥させた
エゾジカの革
ドラム制作前に灰を洗い流します
打面制作
打面の切り出し
太鼓の打面となる革の部分を切り出します
枠の高さプラス@分になるように
枠にそって線をつけます
こんな感じ
線にそって切り出します
打面を結ぶ紐の切り出し
木枠5周分の長さになるよう
1残った革で1本の紐になるように
切り出します
打面の紐を通す穴開け
人差し指1本分の間隔で穴を開け
次は人差し指3本分の間隔で穴を開けます
これを繰り返していきます
穴に紐を通す
リングが中央にくるように
力を加減しながら
穴に紐を通していきます
毛が付いているため
穴によっては通りにくいことがありました
打面部分が張るように
紐を力強く引っ張ります
リングが中央にくるように調整するので
ただ力強く引っ張れば良いものではありません
持ち手
持ち手となる革を
三つ編みをしていきます
ここでもうまくクロスになるように
力を調整しながら編んでいきます
まずは太鼓の完成
太鼓が完成しました
この後数日陰干しをしていきます
マレット制作
太鼓を叩くための道具
マレットを制作していきます
Sinew(シニュー)糸で縫っていきます
妻の方が縫うのがうまいのでおまかせ
凝り性なので細かく縫っていました
妻が縫っている間
マレットになる木の棒の頭の部分を
丸く削っていきました
丸く削る理由は
・マレットで打つときに
太鼓の打面を傷つけないため滑らかにする
・手で持ちやすいようにする
マレットの打つ面の革の中に入れるものは
真麻
エゾジカの毛
神聖な氣持ちになります
真麻とエゾジカの毛を詰めていきます
太鼓の打面を傷つけないよう
結構な量を詰めていきます
これでマレットも完成
にわとりたちが完成を喜んでくれているかのように
歓声を上げ走り回っていました
今回も羊蹄山に見守られ
とても心地よい時が流れていました
太鼓は家に持ち帰り
後は我が家の庭で陰干しをして
本格的に完成となります
この太鼓で
エゾジカの鼓動を響かせる日が待ち遠しい
完成したころまた報告します
Mahalo
KWAK KWAH